紺色の作業服が持つ特徴や家庭での扱い方について

作業服には様々な種類がありますが、中でも紺色の作業服は汎用性が高く、業種を問わず用いられていると言えるでしょう。

紺色が持つ特徴を把握することで作業服をより上手に着こなせると言っても過言ではありません。

ここでは紺色の作業服が広く普及した理由や家庭での扱い方、購入する際の注意点についてお伝えするので、作業服を選ぶ際の参考になれば幸いです。

作業服は汚れやすいので暗色系が好まれる

作業服は工事現場や工場での作業など、肉体労働に従事する人が着る衣服です。作業服の原点とも言えるジーンズは19世紀のアメリカで誕生した衣服ですが、当時の作業服はジーンズに限らず、その多くが紺色や黒に近い青色でした。

これは青色に毒蛇を避ける効果があると信じられていたのが理由ですが、他にも濃い青色は土の汚れが目立たない実利的な側面もあります。暗い色は汚れだけではなくほつれなどの軽微な傷みが目立たないことから、現在に至るまで作業服は暗色系が市場の多数を占めていると言えるでしょう。

中でも紺色は黒色よりやや明るいので暑苦しい感じがなく、汚れも適度に隠せるので高い人気があります。

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紺色の作業服が適している職場の詳細

心理学において、人の価値観や考え方は色の影響を受けやすいとされています。色が持つ固有のイメージによって対象への考え方が変わると言えるでしょう。作業服も例外ではなく、デザインは同じでもカラーリングが異なると雰囲気が大きく変わるのは紛れもない事実です。

青系統の色は落ち着いた感じがあり、信頼や誠実をイメージさせる傾向にあります。特に紺色や濃い青色は安心感をもたらす効果があるので、警察官や警備員など安全や財産を守る仕事の制服に使われています。色がもたらす効果を考えると、紺色の作業服は機械や車両の操作、設備全体の管理のように安全が重視される現場に適していると言えるでしょう。

工場など製造関係の職場では施設全体の安全管理を担うなど、作業員が警備員のような仕事に従事するケースが少なくありません。そのような理由から、工場では紺色か濃い青色の作業服が多用されると言えます。運送業や港湾作業など、他者の財産である荷物や資材を管理する仕事も紺色に近い作業服が多く用いられています。

紺色の作業服を洗う際は色落ちに注意する

作業服の多くは家庭用の洗濯機で洗うことができます。がんこな汚れも除去できる洗剤を使えば常にきれいな状態で使い続けることも難しくありませんが、自分で洗濯をする場合は生地の色落ちに注意しなければいけません。

紺色などの暗色系は多少の汚れを目立たなくさせる効果がある一方、生地の色落ちは非常に目立つ欠点もあります。生地が劣化すると繊維がもろくなり、色落ちが顕著になることからある程度古くなった作業服は思い切って新品に交換するのが賢明でしょう。

また、漂白剤も厳禁であり、微量であっても色落ちが目立つので注意が必要です。生地の色落ちは他の洗濯物に色が移るおそれもあるので、作業服は他の洗濯物とは分けることが大切です。作業服の生地は大別すると天然繊維と化学繊維があり、それぞれ長所と短所があります。

綿などの天然繊維は熱や摩擦に強く、生地が頑丈なのが利点ですが、水に濡れると繊維が縮んでしまうのが欠点です。シワもできやすいので、洗う際は慎重な扱いが求められます。ポリエステルなどの化学繊維は軽量で扱いやすく、速乾性に富むことから作業服に限らず、様々な制服やスポーツウェアに多用されている素材です。

使い勝手がよい反面、熱や摩擦には非常に弱く、引っ掛けによるほつれも生じやすいと言えます。化学繊維の生地で作った作業服を洗う場合、乾燥機は使用できないのが普通です。他の衣服のボタンやファスナーが引っ掛かって生地が傷むおそれもあります。

作業服はネットに入れ、他の洗濯物が絡み付かないようにすることを忘れてはいけません。

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作業服を購入する際はサイズ合わせが重要

作業服の購入においてもっとも重要なことはサイズ合わせです。生地の素材や強度も重要ですが、自分の体に最適なサイズでなければ作業の妨げになります。過不足がない、ぴったりのサイズを選ぶのが長く愛用する必須条件と言っても過言ではありません。

作業服のサイズ合わせで失敗しないためには試着するのが一番の方法です。衣服は表記されているサイズと実寸が異なるケースが少なくありません。また、同じサイズでもメーカーによって実寸の数値が異なるのもよくある話と言えます。

紺色などの暗色系は実寸よりも細く見えるので特に注意が必要です。通販業者から作業服を購入すると試着ができないので、自分の体と衣服の実寸が合わないトラブルに遭いやすいと言えるでしょう。通販を利用する際は予め複数の口コミを比較するなど、情報収集を怠らないように心がけます。

海外製品は日本より大きなサイズが多いので、普段着のサイズよりやや小さい物を選ぶのが無難でしょう。

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紺色の作業服を着る際は暗所対策が不可欠

紺色をはじめとする暗色系の作業服は様々な現場で広まっていますが、暗い所では見えにくいのも事実です。夜間や照明が少ない現場では暗い所に溶け込んでしまい、遠くからではまったく見えなくなることも珍しくありません。

重大な事故に巻き込まれる可能性があるので、暗い所で紺色の作業服を着るなら自分の姿が視認できるようにする工夫が求められます。光に反応する反射テープが付いたベストを着る、ライトを持つなど目立たせる方法は様々です。

自分の居所を明らかにするのが目的なので、反射テープとライトを併用するのも効果的でしょう。屋外なら警笛を吹くなど 、音で知らせるのもよい方法と言えます。暗くなった場所は見通しが悪く、自分では大丈夫と思っても他の人からはまったく見えない可能性もあります。

工事現場のような所では自分が携わっている作業に気を取られがちなので、暗い所の確認が必ず行われるとは言い切れません。紺色の作業服を着るなら自ら率先して安全対策を講じることが、万が一の事態を防ぐ方法になります。

紺色の特徴を正しく知ることが安全に働くための心得

紺色は落ち着きがあり、安心感をもたらす効果があります。

そのため、機械や車両の操作に携わる人が着る作業服に最適な色と言えるでしょう。また、紺色は多少の汚れや生地の傷みが目立たない特徴がありますが、一方で暗い所に溶け込んでしまい、視認されにくくなるのも事実です。

夜間の作業では事故に遭うリスクを減らすためにも、反射テープやライトなどで自身の存在をアピールするのが務めと言えます。